普段は水産品や野菜などの卸販売 きっかけは取引先の「コメの調達厳しい」という要望 コメ扱うのは初めて

田中さんは、広島市西区を拠点に水産品や野菜などの卸販売をしていて、コメを扱ったのは今回が初めてです。
きっかけは去年のコメ不足の中、取引き先からの要望でした。

食品卸会社 田中康弘 社長
「弊社の取引先が、去年春頃、国内のコメの調達が厳しいという中で、ベトナム産米の可能性を探るという形で動き始めました」

世界有数のコメの輸出国ベトナム。田中さんが紹介されたのは、北部のタイビン省という産地でした。主にヨーロッパ向けにコメを輸出していて商談は当初、難航したそうです。それでも、去年夏から半年近い交渉で契約にこぎつけました。

食品卸会社 田中康弘 社長
「大手食品会社などの要望を吸い上げて、弊社で輸入を開始しました。一般の方の想像で言うと『かなりの数量』という形になろうかと思います」

価格は、国産米より2~3割安いそうですが、一番の意義は安定供給だといいます。

食品卸会社 田中康弘 社長
「『入荷不安』の状態から解放されたという面では、お客様の方も安心されています」

田中さんは「今後の輸入については取引先の声を聞いて判断したい」と話していました。