岡山に住む女性漁師の挑戦です。男性が圧倒的に多い漁の現場で、好きなことを性別であきらめたくないと奮闘する彼女の思いに迫りました。
岡山県浅口市の寄島漁港。船を操るのは29歳、漁師歴3年目の應本瑠奈さん。この漁港で唯一の女性漁師です。
應本瑠奈さん
「(Q.この魚は何ですか)ゲタ、おいしいです」
今はまだ、とれた魚を選別する作業しかできませんが、一緒に漁に出る祖父・崇明さんの背中から漁師のイロハを学んでいます。
應本瑠奈さん
「(Q.おじいちゃんどうですか?)かっこいいですね。おじいちゃんみたいに長く続けていっぱい魚をとれる漁師になりたいです」
ただ、そんな日々も終わりが近づいていました。
祖父 應本崇明さん
「私がもうやめるけんなあ、今年で。この海にはおらんようになる」
崇明さんは今年85歳。高齢のため引退するといいます。「漁を継ぎたい」という瑠奈さんですが、崇明さんは。
祖父 應本崇明さん
「おなご一人で(漁を)するこたあねえよ。絶対に(船には)乗らないだろう。漁師はしないだろう」
厳しい言葉です。力仕事の多い漁師、女性には困難な場面も多く、漁業に従事する女性の割合はおよそ1割。水産庁も、現場での女性活躍を推進しようと様々な施策に打って出ているほどです。
そんな娘の姿に、今は漁に出ず、カキ養殖を営んでいる父親・和文さんは、複雑な思いを抱いていました。
父親 應本和文さん
「何があるか分からんけえ、海の上は。うちの(娘は)ちっちゃいけん。力もねえし」
立ちはだかる多くのハードル。それでも瑠奈さんの決意は揺らぎません。「認められたい」その一心で日々欠かさないのが、日課としている筋トレです。
應本瑠奈さん
「(男性には)勝てることはないので、パワーとかは。まだまだ頑張らないといけない」
さらに、「漁師」という職業が女性の選択肢に入るようになればと、YouTubeでの情報発信も始めました。
應本瑠奈さん
「女性でもできるよみたいな、なりやすい環境づくりができたらいいなとは思いますね」
ひたむきに努力を重ね、さらには啓発活動まで。そんな姿に父親は…
父親 應本和文さん
「ほんまに覚えたいんなら、漁に出んといけんわな、僕も」
自分が娘に漁を教えるしかないと、気持ちを固めていました。
父親 應本和文さん
「『女の子じゃけえ』って周りから見て言われるのも嫌やしな」
逆境に正面から向き合う瑠奈さん。どうしても漁師を続けたいわけとは。
應本瑠奈さん
「『好きを仕事にしたい』というのが一番大きくて。一日でも早く、一人前になりたいですね」
「女性だから」という理由だけでは好きなことを諦めたくない。一人前を目指すひよっこ漁師の漁師道はこれからが本番です。
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