気温があがり、これから薄着になる季節、自分の体型が気になる…という人も多いのではないでしょうか。そんな中、適正体重を下回り、過度に痩せすぎることは、女性の健康に大きな影響を及ぼすと、医師が注意を呼びかけています。

(岡田美奈子キャスター)
「やせたい願望があるかどうか、みなさんに聞いていきます」

「(ある、みんなある)着たいような服が、スタイルが結構見られる服なのでやせたいです」

「痩せたいです、5キロぐらい、結構細いじゃないですか、いまどきの人。

それに近づきたいなって思って」

「水着が着たいからです。夏ってプールあるじゃないですか、そのときにおなかぽこって出てたら嫌だなと思って」

回答してくれた20人以上、全員が痩せたい願望を持っているという結果に。

実は、日本では、20代の女性の5人に1人が肥満度を示すBMIが18.5未満の低体重=痩せとされていて、先進国の中でも特に高い割合になっています。その背景として、あげられるのが…。

「SNS、TikTokとか、写真撮った時とか自分を見てもうちょっとスッキリしたいなと」

「アイドルくらい(どうしてそんなアイドルくらいやせたいなって?)スタイルが良く見えるから」

特に若い女性の間で「やせ願望」が高まっている要因に、日本肥満学会は、SNSやファッション誌などの影響で「やせていることが美しい」という価値観が浸透していることなどを指摘しています。

社会的な問題になっている「痩せすぎ」について、岡南産婦人科医院の山下聡美産婦人科医長は、女性の健康に大きく影響を及ぼすと注意を促します。

(岡南産婦人科医院 山下聡美産婦人科医長)
「月経不順とか無月経で若い女性が受診するケースが多々あるかなと、実感があります。将来の不妊や妊娠してもなかなか赤ちゃんの発育が滞りやすくなってしまうというリスクが少しあがるというのも現状では言われています」

今月17日には、日本肥満学会から女性の低体重・低栄養による健康障害を新たな症候群として位置づける提言がありました。山下さんは、これをきっかけに「痩せる」ことへの意識が変化してほしいと話します。

(岡南産婦人科医院 山下聡美産婦人科医長)
「太りすぎると健康被害が起こる。それと同じようにやせすぎも健康にとって良くないんだと広く知っていただいて、健康に食事して運動して適度に筋肉も脂肪もつけてというのがやはり将来の自分の健康を守るものだと知ってほしい」