コメと関税 ウルグアイ・ラウンドと日本の判断振り返る

さて、米輸入を理解するためには、複雑な関税制度について知る必要があります。かつて日本は、「一粒たりとも入れないぞ」との姿勢でした。各国が関税をかけずとも「非関税障壁」で自国の産業を守る姿勢で、日本はコメ輸出入が許可制でした。しかし自由な貿易を目指す観点から一つの基準の「関税」に置き換えてその対応しよう、となり、その話し合いが『ウルグアイ・ラウンド』です。そこで決まったのは、『貿易品は高くても関税で統一しましょう』ということと『各国が非関税で輸入しなければならない最低量:ミニマム・アクセス』です。日
本は自国産業を守る姿勢でしたが、同時期に日本で1993年「平成のコメ騒動」がありました。記録的冷夏でタイ米などを輸入することになったのです。
1993年細川政権は「コメは一粒たりとも入れない」との方針。そんな中で、関税の考え方として、一番高いコメ(日本産最高級コシヒカリ)と一番安いコメ(泡盛用のタイ米)の差を出し、1キロ当たり341円を関税としたということです。この額はいまも使われているということです。