ラピダスが持つ「2つの強さ」

国際経営論と経営戦略論が専門の入山章栄さんも、「失敗した時のリスクは極めて大きいが、同時にものすごい可能性がある」と期待を寄せる。

『早稲田大学ビジネススクール』教授 入山さん:
「久々に日本が大博打を打っているなと。当然リスクは大きいが、ラビダスには少なくとも“2つの強さ”があるので当たる可能性を期待している」

その強さの1つとして挙げたのは、【AIを使った新しい半導体の製造方法】だ。
そもそも、半導体の製造方式は2つある。
▼バッチ式⇒複数枚を同時にまとめて処理
▼枚葉式⇒一枚ずつ処理

入山さん:
やはりカギは“歩留まり率”。バッチ式だと様々な調整が行き届かず不良品が沢山出て歩留まり率が下がる。枚葉式で1枚1枚やる方が当然歩留まり率は高くなる可能性が高い。ただ手間がかかるので、おそらくラピダスは【AIを入れて1枚1枚処理するところで学習させて効率を上げていく】ことを考えている。これは非常に新しい斬新的なやり方」

そして、ラビダスのもう1つの強さは、複数の半導体チップを組み合わせて1つのパッケージにする【チップレット】だという。

入山さん:
「1個のチップで複数の半導体の機能を持たせるのがこれからの技術として期待されていて、おそらくラピダスはこれをやってくる。全く新しいこれからの時代に合った新世代の半導体を作ってくる。これができると、かなり世界からの需要はあるだろう」

(BS-TBS『Bizスクエア』 2025年4月19日放送より)