4月5日のDeNA戦でサヨナラ勝利を呼んだプロ初ホームランを放った広島カープの田村俊介。開幕の1ヶ月前には“悩み”と“焦り”を抱えていたが、わずか「2センチ」の変化が大きな変化をもたらした。

4月5日DeNA戦・サヨナラHR後のヒーローインタビュー

広島カープ 田村俊介選手
「お待たせしました!」

プロ4年目で待望の初ホームランを放った田村俊介。この1発までの道のりには2つのターニングポイントがあった。

徹底して振りこんだ春のキャンプ。しかし、沖縄1軍キャンプ打ち上げ前日の2月25日。田村は悩んでいた…。突然、足を上げないノーステップ打法に挑戦。勢いをつけなくてもボールを捉える感覚を養おうとしていた。

田村俊介選手
「元々足を上げるスタイルというか、一般的な打ち方でやっていたんですけど、そうするとどうしてもくるボールに対して衝突した感じの打ち方になってしまうので、そこをどうしていけばいいかっていうのを、コーチといろいろ話しながらやっていたんですけど、最初ノーステップでやってみたりとか、なんかいろいろ取り組んだんですけど、何か自分の中でしっくりくるものが何かあんまり無くて・・・」

悩みを抱えたまま迎えた3月。若手にチャンスが与えられた中でアピールしたい気持ちとは裏腹にオープン戦は打率2割1分台と低迷した。その訳は「考え方」にあった…。

オープン戦期間中の心境を告白

田村俊介選手
「基本オープン戦は、相手のピッチャーも速い球重視で(投げて)くるっていうのは去年までもすごく感じていたので、シーズンに入るとやっぱり変化球も多くなりますし、オープン戦でやっぱり結果を残さないといけないんですけど「まっすぐ1本」っていう考え方じゃなくて、打席の中で「変化球も頭に入れつつ、どういうふうな対応をしていかないといけないか」っていうのもすごく考えながらやっていた。オープン戦であれだけ打てなかったので、そこは自分の中で反省ですけど、また次に繋げないといけない部分だと思いますし、もっともっと「考え方を変えただけでやっぱあんだけ数字が落ちてしまうんだな」っていう発見もあったのですごい勉強になったなと思います。めちゃくちゃ焦っていましたけど。でも、いろんなアドバイスをもらっていろんな新しいことも取り組んでっていう感じで、自分の中では充実したオープン戦期間だったので、それが今シーズンに繋がっているかなと思います」

考え方は間違っていない。フォームさえ固まれば結果は付いてくる。