卸売業者による不適切な取引が問題となった塩釜市魚市場で、市場の今後について考える懇談会が開かれました。参加した魚市場の関係者からは、「マグロ以外の魚の取り扱いを増やすべき」などといった意見が出されました。
佐藤光樹塩釜市長:
「長年にわたる悪しき慣習や、これからの時代にそぐわないやり方、あり方はもはや通用しない」

塩釜市魚市場で開かれた懇談会には、佐藤光樹塩釜市長をはじめ卸売業者、買受人組合など魚市場の関係者およそ10人が出席し、魚市場の今後のあり方について意見を交わしました。

塩釜市魚市場では、卸売業者「みなと塩釜魚市場」が売上伝票の一部を架空会社の名義に書き換えて、水揚げ代金を漁船に現金で支払い虚偽の報告をしたとして、先月21日までの1か月間、施設の一部が使用停止となりました。

懇談会では、こうした不適切な取り引きの再発防止のために業務規則を改正し、市の指導権限の強化や処罰を厳格化することなどが説明されました。

また、出席者からは「海の環境変化に合わせマグロ以外の魚の取り扱いを増やすべき」といった意見や、「市場と水産加工会社の意思疎通を強化すべき」といった意見などが出されたということです。

佐藤光樹塩釜市長:
「新しい取り組みを積極的に進めることで、新たな目線が出てくる。これからは塩釜市をあげて、『オール水産』で市場をどう改革していくか、皆さんの知恵を頂きたい」

懇談会は今年6月までにあと2回開かれ、その後、議論の結果を公表するということです。