「インキ」の技術使って“尿はね”を見える化?

万博をきっかけにシヤチハタの技術は海外にも認められました。しかし、90年代にパソコンが爆発的に普及し、ハンコ市場は徐々に縮小。

経済産業省の調査によると、1992年のはんこや朱肉などの出荷額は約470億円でしたが、3年前には約192億円と半分以下になっています。

(シヤチハタ 舟橋正剛社長)
「スタンプ、ハンコの需要は段々少なくなる。そこに対して我々の技術の延長線で何ができるのかというのを一生懸命考えながら、新規事業の開発をしている最中です」

そんな中、いま開発しているというのが…

(シヤチハタ広報室 櫻間海咲さん)
「便座や便器につく尿はね汚れの上に、吹きかけるだけで、汚れがあるところだけ色がつく商品です」

掃除をしても、きれいに拭き取れているか見えない「尿はね」の汚れを青色のインクで「見える」ようにした商品。インクは市販のアルコールシートなどで拭き取ることができます。

(シヤチハタ 広報室 櫻間海咲さん)
「ある社員がトイレ掃除をしていても、『臭いが残っているような気がする』という悩みを持っていて、そこでシヤチハタのインキの技術を使って、尿はねを見える化できたらいいんじゃないかというところで開発を始めました」