災害関連死の「数字」が氷山の一角である理由

災害関連死に認定されるには、遺族からの申請が条件です。実態を見ると、「認定された人」、「認定されなかった人」、「申請しなかった人」など様々なケースがあります。

宮崎さんが言う「氷山の一角」とは、このうち「認定された人」にあたります。

申請しない理由として考えられるのは
(1)精神的、時間的余裕がなかった
(2)制度そのものを知らない
(3)認定後に支給される弔慰金をもらうことに抵抗がある などのケースです。

中でも「申請したくでもできない」という場合が問題です。

身寄りのない一人暮らしの方が亡くなり関連死が強く疑われても、申請する親族がいないので、関連死にカウントされないことになります。

申請への遺族の負担が減れば、関連死の統計がより実態に近づく可能性があります。

関連死の申請に期限はありません。宮崎さんたちが作った「災害関連死を考える会」では、書類の書き方などの相談も受け付けていて、宮崎さんは「遺族の疑問に答える場にしたい」と話しています。

【連絡先】「災害関連死を考える会」問い合わせフォーム