「忘れないで」娘を思い、花を育てる

熊本地震の3年半後、熊本市民病院は別の場所へ移りました。

敷地内の花壇には宮崎さんの姿がありました。熊本市民病院で起きたことを忘れてほしくないと、花壇にフランスギクを植え、育てる活動を続けています。

宮崎さん「ちょっとでも患者さんたちの癒しになってくれれば。(地震で)何があったかを知ってもらうきっかけになれば良いなと」

宮崎さんが花壇の世話をしていると、チョウが飛んでくることがあるそうです。

宮崎さん「いつも『花梨が来た』と言うんですよ。私たちが話しているのが、聞こえていたんでしょうね」

あの時から「手を挙げられない」人たちへ

宮崎さんは去年3月、「災害関連死を考える会」を立ち上げました。自身の経験を生かし、被災者に寄り添った制度への改善を目指しています。

宮崎さん「熊本地震でも、家族で話し合って『関連死の申請はしない』と決めた人も知っているし、見えている数字(死者278人)は氷山の一角。手を挙げた人の数字であり、手を挙げたくても挙げられかった人がたくさんいることを知ってほしい」