2016年の熊本地震で亡くなった人は278人。このうち約8割は、地震後の避難生活などが原因で体調を崩し亡くなった「災害関連死」です。

この関連死は、遺族が自治体に認定申請する必要があります。逆に言えば、遺族が申請しなければ認定されません。

熊本地震で亡くなったのは本当に278人なのか。災害関連死の課題に迫ります。

「幼稚園に通いたい」叶わなかった夢

熊本県合志市の宮崎さくらさんは、9年前の熊本地震で当時4歳だった次女の花梨(かりん)ちゃんを亡くしました。

生まれつき心臓に病気があり、酸素吸入が欠かせなかった花梨ちゃん。「幼稚園に通いたい」という夢を叶えるため、熊本市民病院で手術を受けました。

花梨ちゃん(手術前に撮影)「退院したら一緒に遊ぼうね。おもちゃでいっぱい遊ぼうね、バイバイ」

しかし、術後の容態が安定せず、集中治療室での治療が続いていた中で…熊本市東区にあった病院を最大震度6強の揺れが襲いました。