フリマアプリの普及で「中古品」が身近なものに
中古品のリユース業界大手の1つ「トレジャーファクトリー」。東大阪市にあるトレジャーファクトリー東大阪箕輪店には、ブランドもののバッグやソファ・机などの家具、さらには税抜き280円均一の古着まで約3万点の中古商品が並んでいます。こんなおしゃれなアイテムも。
(山中真アナウンサー)「ナイキのスニーカー、エアフォースワン税込み9900円。きれいですよ。黄色を新品で買う勇気はなかなかないですが、リユースで少し安いなら。かわいいですね」
業界全体で3兆円を超える規模のリユース市場(※リユース経済新聞の推計)。トレジャーファクトリーも業績を伸ばしていて、この季節に特に売れているのが家電製品です。その最大の理由は価格。新品で約14万円(※番組調べ)のドラム式洗濯機がほぼ半額。さらに小型冷蔵庫は税込み1万1000円です。
こちらの店舗では多くの家電製品を清掃・メンテナンスして動作を確認し保証をつけて販売しています。リユース業界ではこうした消費者に安心して買ってもらうための工夫が広がっているといいます。
リユース店の商品の多くは店頭で一般の人から買い取って仕入れたものです。取材した日も商品を持ち込む人がー
(客)「よく(売りに)来ます。シーズン、季節の変わり目とか」
こちらの女性は使い終えたカバンや財布、デジタルカメラなどを持ち込みました。その査定金額は…5616円!いま若い世代に人気のデジカメが2400円。バッグは1200円で財布にも600円の査定がつきました。
(客)「(Qこのお金は何に使う?)ランチです。お友達とランチ。(Qごちそうしてあげる?)そうですね」
こうした買い取りの風景もいまや日常になっているようです。
(トレジャー・ファクトリー 小吹マネージャー)「リユース店では買い取りが切り離せない。買い取りが非常に重要な工程なので、それを担うスタッフの教育は引き続きの課題です」
市場の拡大の背景には中古品をめぐる消費者の意識の変化があるのだそうで…
(リユース経済新聞 瀬川淳司編集長)「(中古売買は)どちらかというとネガティブな後ろめたい見られ方をされていましたが、『中古品はまだ使えるからいいよね』という買い物の仕方が『かしこい消費』と捉えられるように変わってきた」
1970年の大阪万博が開催された頃はテレビなどを新品で買って所有することが豊かさの象徴でした。しかしリーマンショック以降の不況や物価高。近年はメルカリなどのフリマアプリが普及したことで中古品が身近なものになったといいます。