「環状交差点」驚きのメリットとは

環状交差点には信号機が必要なく、スムーズに通行できるため、災害時の避難でもその効果を発揮すると期待されています。
亘理町では災害時の避難場所になっている防災広場の近くに整備されるなど、東日本大震災後の復興まちづくりで環状交差点を導入した地域もあります。

信号機の設置費用や電気代などの経費も削減されます。

さらに、環状交差点にはこんな大きなメリットもあるんです。

秋田大学・濵岡教授
「交通事故が劇的に少なくなります。それが非常に大きなポイントです。ラウンドアバウト(環状交差点)は中央に島があってその島を回っていくということで走行速度を下げざるをえないため安全性が高くなる。また周回は時計回りの一方通行です。進入する車は右を確認するだけでいい。左から車が来ることはないので確認が容易になり、重大事故、死亡事故はほぼ0になっています」

時計回りの一方通行と決まっているため、出会い頭の事故なども起きにくくなります。

宮城県で2024年に起きた死亡事故47件のうち19件が交差点内やその付近での事故でした。

一方で「環状交差点」での死亡事故の報告はありませんでした。

画期的な効果が実証されている環状交差点ですが、新たな整備には、土地や大規模な工事が必要、また1日の交通量が1万台を越えるような大きな交差点ではかえって渋滞を招きます。