意外なところで活躍している黄砂の効果

悪い面ばかりが目立ってしまう黄砂ですが、実はこんな効果もあると言います。

気象予報士 森朗氏:
陸上で私たちの身近に降ってくると良いことはありませんが、黄砂にはいろんな物質がくっついているので、実は海に栄養を与えたり、酸性雨を和らげるというような報告もあるんです。

海に落ちた黄砂に付着しているミネラルで魚の餌となるプランクトンが成長したり、黄砂はアルカリ性なので酸性雨を中和させる作用もあるのです。

私たちの生活にとっては厄介ですが、自然界では役に立っていることもあります。

さらに…
黄砂が運ぶ細菌の調査をしている近畿大学の牧輝弥教授が石川県・能登半島上空約3000mの大気を採取。黄砂と共に中国大陸から日本に飛来する細菌を調べ、納豆菌の一種で人体に無害な菌「バチルス株」を使い納豆を開発。
石川県白山市の納豆メーカー「金城納豆食品」と商品化し「そらなっとう」が誕生しました。
また黄砂が多く飛来する立山連峰(富山県)の積雪から採取した菌で作った「やまなっとう」も商品化されています。

空飛ぶ微生物ハンター、近畿大学・牧教授らが黄砂と共に飛来した菌で開発した納豆。