今回の「お天気タイムマシン」では天気予報などでよく耳にする「気象衛星ひまわり」に注目します。一体どんなデータを地球に送って、どんなことに活用されているのでしょうか?(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)
1978年4月6日 初めて「ひまわり」から送られてきた画像に写っていたものは?
気象衛星「ひまわり」の初号機が打ち上げられたのは今から48年前の1977年7月14日。「ひまわり」という名前は「いつも地球を見つめていること」「天気に関係する衛星であること」というこの2点から太陽をイメージさせる花として付けられました。
そして1978年4月6日は正式運用となった気象衛星「ひまわり」から初めて画像が送られてきた日。送られてきた画像の南半球にはサイクロン(インド洋の台風)が写っていました。

TBSのアーカイブに残されていた試験運用中の「ひまわり」画像
TBSには打ち上げから52日後に「ひまわり」から画像を受信した映像が残されていました。1977年9月8日午前11時30分。のちに「沖永良部台風」と命名された台風9号が上陸する前日の画像を受信。日本を含む西・南太平洋の気象状況が写し出されていました。

「ひまわり9号」の役割は?
現在、運用しているのは2016年に打ち上げられた「ひまわり9号」。待機運用期間を経て2022年に本格運用が開始されました。
気象予報士 森朗氏:
ひまわりの観測データは今の気象予報においてなくてはならないものです。ひまわりに不具合があると予測のための材料が足らなくなり、予報精度が落ちる恐れも出てきてしまいます。
ひまわり9号は赤道上、約3万6000kmの場所から地球の自転に合わせて回りながら、全球を10分ごと、日本付近を2分半ごとに観測しています。そして観測した様々なデータを地上に送信し続けているのです。
