「減反政策は間違っていた」…今年の作付け全体の6割の地域も

岩手県花巻市でも、秋に収穫する新米作りの準備が始まっています。
「ひとめぼれ」を生産している菅原徹さん。
コメ農家 菅原徹さん(76)
「(Q.田んぼはどの辺)ここから4枚と向こうにまだ20枚ぐらいあります」
山あいにある田んぼは、東京ドームの約1.5倍の7.5ヘクタール。
コメ不足の中、多くの需要が見込まれますが、今年作付けするのは、全体の6割の4.5ヘクタールだけだといいます。
ーーなぜそういう形(6割に作付け)になっている?

菅原さん
「結局、昔からの減反ですよね。田んぼ(コメ)はこれくらい作りなさいって国が指定してきたわけなんですよね」
ーー減反政策は間違っていた?
菅原さん
「私はそう思います」
菅原さんが“間違えていた”と訴える「減反政策」。

政府は1971年からコメを作りすぎて価格が下がらないよう、毎年、生産量を決めて産地ごとに割り振ってきました。
減反政策は2018年に廃止されましたが、国は今も生産の“目安”を示していて、コメからの転作を促す補助金を出すなど、“減反は事実上続いている”と指摘されています。

これに対し国は、真向から反論しています。
江藤拓 農水大臣
「米の生産は今でも自由です。国内の需要の見通しについては、農家の方々にデータをお送りしている。それに基づいて、農家の方々が自主的な判断で生産をしている」