認知症への理解を広める新たな一歩になるか注目です。

県庁で、きょう、認知症に関する普及啓発活動を行う「やまがた共生オレンジ大使」の任命式が行われました。

「やまがた共生オレンジ大使」は、認知症の当事者が自ら認知症に関する知識や周囲の理解を深めるために活動する県内初の取り組みです。

今回大使に任命されたのは米沢市の及川昌秀さん(63)。10年ほど前に若年性アルツハイマー型認知症と診断されました。

若年性アルツハイマー型認知症は65歳以下の若い世代が発症するため、周囲の理解が患者と家族の大きな助けになります。

及川さんは、認知症の当事者同士が交流できる「オレンジカフェ」を米沢栄養大学で立ち上げるなど、認知症の人が生きやすい環境づくりに取り組んでいて、今回は、米沢市の推薦で「やまがた共生オレンジ大使」に任命されました。

やまがた共生オレンジ大使 及川昌秀さん(63)「色んなものにチャレンジして、自分でやれることもしっかりやって、生きていきたいです」

妻・静江さん「自分が思う普通と病気になっている人の普通は全然違うので、そこはみんなに本当にわかってもらいたいと思います」

県によりますと、県内の認知症高齢者数は軽度認知障害を合わせると10万人を超えると見込まれています。

及川さんは大使として2年間、企業向けの講演などを通して認知症に関する普及・啓発活動を行っていくということです。