背景には「日本一危険」と言われる警固断層が

福岡市が事業を進めた背景にあったのは、20年前の地震でビルの窓ガラスが割れるなど都心部でも被害があったことに加え、中心部を通る「警固断層」のリスクです。

市が公表している「揺れやすさマップ」、警固断層帯南東部で地震が起きた場合、天神エリアは震度6強以上になると予測されています。
断層沿いの建物への影響は

警固断層沿いの建物について建築構造を専門とする福岡大学の高山峯夫教授は
福岡大学 高山峯夫教授「警固断層沿いに建っている建物の耐震性を高めることは必要なことだと思います。地面の揺れが直接建物に伝わりますから揺れは大きくなる、それによる建物への被害は出なくても、中にある家具などが転倒してすぐさま機能が回復されないという事もある」

天神には、新耐震基準となった1981年より前に建てられたビルも残っています。
福岡大学 高山峯夫教授「建築業界の中では新耐震基準に合わせるということを言われています。新耐震とそれ以前の建物ですと、被害の様相は全然違います。残された古いビルは耐震性が低くなっていきますので、そういうものに対しては適切に補強・改修をしていってほしいと思います」