厳選した写真を初の一般公開へ
前述しましたようにこれらの貴重な写真をまずはグループ社内でのインナー公開いたしました。しかし、それだけではもったいない貴重な写真、興味深い写真ばかりです。
アーカイブ価値の社会発信を営む「TBSヴィンテージクラシックス」が、25万枚の一部だけでも多くの人に見ていただきたいという思いから写真展を企画しました。

「TBS美術部アーカイブ25万枚から見えるもの~テレビ文化とは何だったのか?~」と題した写真展です。50枚ほどの写真を厳選します。どれもこれまで未公開の写真です。
写真は美術部の目線で撮影した写真であり、テレビ画面とは異なるサイズであり、周囲の現場の様子が映りこんでいます。これらを昭和の時代の変遷とTBS史のなかに写真を位置づけ「テレビのあけぼの」「テレビの青春」「テレビの真夏」「テレビ文化とは」の4つのコーナーにわけて展示いたします。
折しもTBSテレビは今年4月1日で開局70周年となりますが、その約一週間前、3月26日からTBS赤坂BLITZスタジオのホワイエ3階通路で開催いたします。無料です。どうぞ昭和のテレビの現場への小さな旅をお楽しみください。
〈執筆者略歴〉
小島 英人(こじま・ひでと)
TBSヴィンテージクラシックス
1960年 東京生まれ。東大法学部、NYU映画研究学科大学院卒。
1983年 TBS入社。「報道特集」を10年間制作。ドキュメンタリー枠「報道の魂」の立ち上げに携わる。
2013年 「TBSヴィンテージクラシックス」を創設し、、音声、映像などの「放送遺産」を発掘し、発信している。
2016年 CD8枚組「戦後作曲家集成」で第54回レコードアカデミー賞特別賞、2019年「三島由紀夫VS東大全共闘」企画報道でギャラクシー賞月間賞。2020年、同企画は同名の映画となる。
橘野 永(きつの・ひさし)
1959年 東京生まれ。武蔵野美術大学卒業。
1982年 TBS入社。「週刊欽曜日(欽は〇囲み)」、「風雲!たけし城」などで夢とぬくもりのあるセットに定評があった。美術デザイン部長などをつとめ2019年定年退職。その後も、去年まで「美術部写真アーカイブ」の整理を続けた。
石井 健将(いしい・たかゆき)
2005年 TBS入社。バラエティ、音楽番組、ドラマなどの美術デザイナー、プロデューサーを経て現在はデザインマネジメント職としてグループ内のさまざまな企画に従事。
【調査情報デジタル】
1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版のWebマガジン(TBSメディア総研発行)。テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。原則、毎週土曜日午前中に2本程度の記事を公開・配信している。