睡眠の権威が説く「睡眠は減点方式。NG行為をつぶしていく」

そもそも、需要が伸びているという「良い睡眠」とは?睡眠のスペシャリストである筑波大学・柳沢正史教授に、山中真アナウンサーが話を聞きました。柳沢教授はノーベル賞の登竜門と言われる「ブレークスルー賞」をはじめ、数々の国際的な学術賞を受賞。その研究に国が20億円を出すことを決めるほどの睡眠研究のトップランナーです。
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まずは直球の質問。
(山中真アナウンサー)「そもそも人間にとって睡眠とはそんなに大事?」
(筑波大学・柳沢正史教授)「寝不足になると、その日から脳のパフォーマンスが悪くなります。一晩徹夜した脳はある論文によると血中アルコール濃度0.1%程度、完全に酔っ払った状態(と同じ)です。1日6時間の睡眠を約10日間続けると完全に徹夜したのと同じ状態になってしまいます」
さらに、健康面においても…
(柳沢教授)「慢性的に(睡眠不足が)続くと、いわゆる成人病と言われる一連の疾患、うつ病に至るメンタル不調、メタボリックシンドローム。認知症やガンのリスクも上がるとされています」
(山中アナ)「どれくらい寝たほうがいい?」
(柳沢教授)「年齢によっても変わってきますけど例えば20代なら8時間以上必要。(30代~40代の)働き盛りで6時間だとほとんどの方が足りていない」
柳沢教授は「量を確保せずして質を論じるのはナンセンス」だといいます。
(柳沢教授)「日本人は睡眠を(自由に使える)可処分所得だと思ってる。『いろいろやって残りの時間で眠りましょう』。考え方をガラッと変えて、睡眠はお金に例えるなら『住宅ローン』。『毎晩きちんと返さなきゃヤバい』と」
(山中アナ)「質を上げるためにできることは?」
(柳沢教授)「基本的に睡眠は減点法。NG行為はいくつかあるので、それをつぶしていく」
例えば、『寒いときは靴下をはいて寝る』『睡眠時間を1時間半の“倍数”にする』『眠れなくても目を閉じて横になればOK』…これらを睡眠時にやったことがある人は多いと思いますが、柳沢教授によると、質の良い睡眠には全部NG!














