「覚えていない」を繰り返した廣瀬被告

知人と別れ実家に到着してから、美智恵さんが遺体で発見されるまでの約25分の間に何があったのか。

裁判で廣瀬被告は「暴行を加えた記憶はない」「暴行を加えた理由も思い当たらない」などと繰り返した。

検察官:自宅の2階で美智恵さんと押し問答をしていたときは
    どういう気持ちですか
廣瀬被告:妹が部屋の中に私を寝かせようとしていたが、
     私はもう1軒行きたかった
     記憶はありません、そのため本当に思っていたか分かりません
     妹に言われていたらいつも行くことをやめていました

検察官:なぜ今回やめなかったのですか

廣瀬被告:その辺は分かりません

しかし裁判所は、廣瀬被告が暴行を加えたと認定した。

判決・事実認定の補足説明
「十数年前の出来事ではあるが、
 被告は元妻との口論の末に元妻の顔面を繰り返し殴打したり、
 元妻の弟の態度に立腹してその顔面を繰り返し殴打したりしたことがあった。
 酒を飲みに行くのを止められたこと、あるいはその際の被害者の何らかの言動に
 立腹して暴行に及んだものと考えられる」