看取った母「わかったことは亡くなるまでの家族不安、それがすごく大きい」

 がん患者となった息子の看取りを通して、雅子さんはわかったことがあります。

 (関本雅子さん 今年7月)
 「初めて家族としてわかったことは、亡くなるまでの家族の不安、それがやっぱりすごく大きいなと。『この人はどんな最期を迎えるんだろう』と、ご本人もそうだと思います。『どんなに苦しむんだろう』『どんなに痛むんだろう』『人格が変わってしまうんじゃないか』みたいな恐怖心をずっと持っていたんです」
 その不安を和らげたのは緩和医療でした。亡くなる20日前に脳の小手術を行うと、剛さんを苦しめていた症状が治まり、家族と友人が見守る自宅で最期の時を迎えることができたと話します。

 (関本雅子さん 今年7月)
 「最期、穏やかに亡くなって看取ったときというのは、ものすごくホッとした感じ。『苦しまなくて済んだ』という思いがものすごく強かった」