生前に撮影した映像で“大好きな人たちへの感謝”を伝える

 今年8月、剛さんの母校でお別れ会が開かれました。同級生が企画し、友人や医師仲間など約250人が一同に集まりました。
 (言葉を述べる大学時代の後輩)
 「正直に言うと『悔しい』の一言です。本当にみんな剛さんのことが好きでした」
 (あいさつする緩和ケア医仲間)
 「彼が残してくれたものはたくさんあるんですけれども、それを我々は引き継いでいかないといけないなと感じていますし、これから彼が残したものを引き継ぐ人たちを育てていくというのも我々の彼に与えらえた使命かなと感じています」
 お別れの会の最後には、剛さんが話す映像が流されました。大好きな人たちに感謝の思いを伝えたいと、この日のために生前に撮影していたのです。

 (関本剛さん 生前の映像より)
 「皆様、お楽しみいただいていますでしょうか。本日はお忙しい中、私の葬儀に、もしくはお通夜に参列いただきまして本当にありがとうございます」
 (関本剛さん 生前の映像より)
 「思い起こせば最高の妻・子ども・両親・親族に恵まれ、そして高校時代から生業にしたいと思っておりました緩和ケアをずっと仕事にすることができ、一言で言うと“最高の人生”でございました。皆様が来られたときに気分良くこちらの世界に来ていただけますように、天国であっても地獄であっても、いいお店・いいお酒を手配してお待ちしております。ぜひアテンドさせていただきますし、もちろんそのような日が少しでも遅くなりますことをお祈りしつつ、私のお別れの挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。また会いましょうね」