亡くなる1か月前まで患者に寄り添い続ける

 2021年10月、「あと2年」と告げられてから2年が経ちました。このころ剛さんは脳転移の影響で左手に麻痺が出始めていましたが、それでもがん患者としての経験を伝えることをやめませんでした。
 (関本剛さん 2021年の関西医科大学での講演)
 「立ち直れたのは、僕の場合は家族であり職場の同僚であり、中学・高校・大学や在宅緩和ケアの同僚たちの支えだったんじゃないかなと思います。『これだけ自分のことを案じてくれる人たちがいるんだ』と思えるだけで、とにかく与えられた命をやりぬこう、楽しみぬこうという気持ちになれた」

 最期まで自分らしく生き続けた剛さん。容体が急変する今年3月中旬まで患者に寄り添い続け、その1か月後の4月19日に息を引き取りました。