南海トラフ地震が起きた場合、大分県内の被害想定は最大震度が6強、最大津波高が13.5メートル、死者数は最大で2万人に達します。あらためて津波からの避難のあり方を考えます。
政府の地震調査委員会は今年1月、南海トラフ巨大地震が今後30年以内に発生する確率について、これまでの「70%から80%」を「80%」に引き上げました。
大分県内で最も早く津波の到達が予想される佐伯市。避難が間に合わないおそれのある地域を解消するため、3か所に津波避難タワーや高台を設けています。

佐伯市防災危機管理課 三宅結己さん:
「津波のハザードマップの作成や広報に加えて、備蓄品の整備を進めていまして、これで津波に対する備えを進めていきたい」
各自治体が緊急の避難先としているのが津波避難ビルや津波避難場所。大分市ではマンションなど合計583か所の施設をこの2つに指定しています。

ただ今年1月、日向灘を震源とする地震で、津波避難ビルに指定された宮崎県内の施設が誤って受け入れを拒むケースが発生しました。
これを受けて佐伯市は、津波避難ビルに指定した44施設に受け入れに対応するよう通知しました。
佐伯市防災危機管理課 三宅結己さん:
「リスクがどういったものがあるか普段から考えていただきたいですし、自治会に対しても備蓄の食料など物資の補助金制度がありますので、そちらを活用して地区で備えを進めてほしい」