コメの価格高騰が続くなか、農水省は10日から放出する備蓄米の入札を開始しました。今後、コメの値段は本当に下がるのか。専門家からは、効果は限定的との指摘も出ています。
備蓄米放出 スーパーでどう売られる?

齋藤慎太郎キャスター:
農水省は10日、備蓄米の放出に向けた入札を開始しました。青森産「まっしぐら」、宮城産「ひとめぼれ」など41銘柄15万トンが対象です。残り6万トンも早ければ3月中に入札が始まります。
今後、備蓄米はどのように動くのか、その流れはまず10日に備蓄米の入札が開始。そして来週中に集荷業者に引き渡され、早ければ3月中に店頭に並びます。
どのように販売されるかというと、「〇〇米ブレンド」と表記されたり、原料のところに「原料:複数原料米」と記載されたりする可能性がありますが、“備蓄米”の具体的な表記の決まりはないそうです。
井上貴博キャスター:
政府の説明を聞いていると、そもそも政府が流通をつかめていないので、お米が「ない」のか「消えた」のかもわからない。しかも、流通システムや生産量が簡単に増やせないとなると、来年以降もこのような状況が繰り返し起きてしまうのでは、と不安を抱きます。

産婦人科医 宋美玄さん:
2024年夏にお米が手に入らないときは困りましたが、今後値段がどんどん上がり、この値段がずっと続くのか、という不安もあります。農水省のホームページを見ると毎年700万トン近くの米が流通する中で、21万トン消えただけで、こんなに値段が上がってしまう仕組みもよくわかりません。
ただ、備蓄米を放出することで、今まで隠し持ってた人が、この辺りで一旦手放してくれることに期待します。
良原安美キャスター:
スーパーに並ぶ備蓄米は、保管方法などはきちんとされているのでしょうか。
TBS報道局経済部 田中優衣 記者:
備蓄米は精米としてではなく、玄米として保管されています。また、備蓄米の倉庫も湿度など管理がしっかりされているので、見た目や味はさほど変わりはないのでは、と言われています。