▼アフレコの光景
「島で幸せに暮らしていきなさいね」
「うん、私、渡嘉敷で暮らしていく」

制作を指揮した白土武(しらと・たけし)さんは、「宇宙戦艦ヤマト」や「ルパン三世」などを手掛けた、日本を代表するアニメ監督です。島でアニメ作りの勉強会を開いたことをきっかけに、共同でアニメを作ることになりました。


▼白土武 監督
「本当にこういう勉強をすると、もしかしたらプロの道に行けるかもしれない、とアドバイスして歩いてるんですよ。本当に10人中1人ぐらい、びっくりするようなうまい人が多いんですよね」「きっかけになればいいかなという感じですね」

去年9月からおよそ半年間かけて作り上げた「ウシおばぁとクジラ」。はじめての上映会に、住民たちは笑顔を浮かべ、涙を流す人もいました。

▼ナレーションを担当/あまおかあおい さん
「みんなで協力できてよかったです」

▼アフレコを担当/96歳 新垣キヨさん
「自分1人ではできませんでした。声をかけられて、やってよかったと思います。渡嘉敷にそういうアニメができて本当に感謝しています」

▼アフレコを担当/中学1年生 まえだかいりさん
「地域の人も関わって1つの大きな作品を作ることはなかったし、みんなで楽しく触れ合うこともできて。すごく良い作品だと思ったので、ぜひ見てほしい」

▼白土武 監督
「ベタな答えなんだろうけど、よかったなと思いますよね。想像以上に張り切ってやってくれたんだと感じました。ますます力をもらえました。皆さんに」

作品を見ると、線が細かったり、太かったり。色使いも薄かったり濃かったり。

制作参加した村民の数だけ様々な感性にあふれていて、それが通常の作品にはない味になっています。

吹き替えは共通語とウチナーグチの2通りあり、言葉が変わるとまた違った印象になるのも楽しめるポイントです。

アニメ「ウシおばぁとクジラ」は渡嘉敷村観光協会のホームページで公開されています。