吉田祐也の代表入りも有力 最後の1枠は近藤亮太か市山翼か

小山以外の2枠は、選考競技会の標準記録突破者11人の中から選ばれる。

◇福岡国際マラソン(24年12月1日)
2時間05分16秒・吉田祐也(GMOインターネットグループ)

◇別大マラソン(25年2月2日)
2時間06分07秒・若林宏樹(青学大4年)

◇大阪マラソン(25年2月24日)
2時間05分39秒・近藤亮太(三菱重工)
2時間05分58秒・細谷恭平(黒崎播磨)
2時間06分05秒・黒田朝日(青学大3年)
2時間06分06秒・菊地駿弥(中国電力)
2時間06分18秒・鈴木健吾(富士通)
2時間06分28秒・柏 優吾(コニカミノルタ)

◇東京マラソン(25年3月2日)
2時間06分00秒・市山 翼(サンベルクス)
2時間06分14秒・井上大仁(三菱重工)
2時間06分23秒・浦野雄平(富士通)

タイムが一番良く、2位選手に1分38秒の大差をつけた内容からも、吉田が選ばれるのは確実と思われる。

最後の1人は近藤と市山の比較になりそうだ。
初マラソン日本最高記録の近藤は、吉田に次いで2番目のタイム。先頭集団が折り返し地点を間違えるタイムロスがなければ、もう少し良い記録が出ていた。ラスト2.195kmは6分21秒と大阪のコースで過去最速だった。気象コンディションも途中で雪が舞う寒さで、絶好ではなかった。

市山は終盤気温が上がった中でのタイム。マラソン10回目で過去にも2時間7分台が2回、23年別大でも日本人トップを取るなど経験がある。ラスト2.195kmは6分33秒で、上位10秒選手の中で4番目だった。

小山以外の2人は日本陸連が選考し、3月下旬に発表される。

女子JMC枠は安藤友香が優位も名古屋出場の加世田梨花にも可能性

女子は3月9日の名古屋ウィメンズマラソンが最後の選考競技会になる。

現時点の選考優先順位が高いJMCシリーズⅣ優勝枠争いでは、東京マラソン日本人1位の安藤友香(30、しまむら)が2572点で暫定トップに立つ見込みだ。名古屋ウィメンズ出場の加世田梨花(26、ダイハツ)も、日本人トップと2時間19分47秒以内のタイムで逆転できる。

残りの2枠は名古屋ウィメンズで日本記録(2時間18分59秒)を更新する選手が現れればその選手と、選考競技会3大会で参加標準記録を突破した選手から1名が選ばれる。

名古屋で日本記録を更新する選手が出なければ、選考競技会の標準記録突破者から2名が選ばれる。現時点の選考会での標準記録突破者は、以下の2人だけである。

◇大阪国際女子マラソン(1月26日)
2時間21分19秒・小林香菜(大塚製薬)
2時間21分33秒・鈴木優花(第一生命グループ)

名古屋ウィメンズの結果次第だが、東京マラソンで標準記録突破者が出なかったことで、大学のサークル出身という異色経歴を持つ小林に代表入りの可能性が出てきた。


(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)
※写真は左から小山選手、安藤選手