地道な維持管理は、陥没事故を防ぐためにも欠かせません。広島市によりますと、市内の陥没は1年間に70件程度起きていて、8割が細い管で起きた小規模なものだったといいます。

埼玉の陥没事故を受けて広島市は2月、市内で最も処理能力の大きな下水道管、14㎞の区間でマンホールの状態などを自主的に緊急点検しました。「異常はなかった」ということで、市では「引き続き計画的に点検・調査を行い、適正な維持管理に努める」としています。
ところで自宅の敷地内にある下水道管は個人の管理となるため、定期的に自分で点検や清掃をする必要があります。

台所やトイレの排水が流れ込む「マス」には、隙間から庭木の根が入り込み、管を塞ぐことがあります。古いタイプのコンクリート製の「マス」で起きやすいそうです。
「マス」から管に沿って伸びていった庭木の根です。

こちらは管の中で長さ2メートル程度まで成長し、排水の詰まりを引き起こしていました。
~熊本市 排水詰まり 高圧洗浄 マツモトYouTubeチャンネルより~
こちらは築20年の住宅の「マス」の映像です。下水道管の詰まりを高圧洗浄で取り除くと、出てきたのは大量の油の塊。

広島市では、▽残った油は台所に流さない。▽トイレには水に溶けにくいものを流さないと呼びかけています。
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広島市では、腐食やひび割れなどで「速やか」もしくは「5年以内の緊急対策が必要」と判断した下水道管は市内に全部で100kmあるそうで、そのうち「緊急度」の高いものから順次、更新・改築しているそうです。
