専門家「戦争が終わるようにみえない」 繰り返される“大国の侵略”

大国の侵略に小国が辛酸をなめる事態は、これまでの歴史で幾たびも繰り返されてきました。

第二次大戦中だけでも、ナチスドイツとソ連によるポーランド分割。あるいはソ連によるフィンランド侵攻、いわゆる「冬戦争」でフィンランドは国土の10分の1を失っています。
大国の力を前に小国が屈し、国際社会もそれを容認する形で、この戦争は終わるのでしょうか。国際政治学者の藤原帰一氏は…
順天堂大学 藤原帰一 特任教授
「トランプ氏は政権発足した時から、ウクライナの防衛を続ける意思はなかった。しかしそれで戦争が終わるということには、必ずしもならない。
ヨーロッパ諸国からすれば、ウクライナを盾にして(ロシアから)自分を守っているわけで、ウクライナへの支援をやめるという選択自体がない」
藤原氏は、現在のヨーロッパの状況を考えれば、米露の停戦協議によって戦争が終わることはないといいます。

順天堂大学 藤原帰一 特任教授
「ウクライナの戦争は、今ヨーロッパの戦争になりつつある。ヨーロッパ諸国はウクライナへの武器の提供を続けるだろうし、それ以上に地上軍投入の可能性もあり、戦争は決して終わるという風にはみえない。
停戦交渉が始まったとして、今度は停戦が自分に有利になるように(双方が)戦争をむしろ拡大しようとする。停戦交渉が始まったけれども、戦争が続くという段階が次に来る」
2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻から3年を迎えます。