裁判は今も続く「こんな思いをするのなら、内部告発なんてしなければよかった」

 3人は去年6月、解雇の無効や賠償を求め、裁判を起こしました。2度の公益通報が自宅待機命令や処分に影響したのではないかと疑念を抱いたからです。

 (朝倉隆介さん)「説明をしてもらっていない。やはり公益通報と(処分とを)つなげてしまう。それ(通報)に対する報復行為じゃないかな」
 (鈴木さん)「こんな思いをするのなら、内部告発なんてしなければよかった。もう次に何かあっても、たぶん一生私は(通報)しない」

 一方の施設側は取材に対し「係争中でコメントできない」と回答しました。裁判では、次のように主張しています。

 (施設側)「原告らが公益通報をしたという事実は一切認知していない。したがって、原告らに対する自宅待機命令などが公益通報に対する報復であるという可能性はない」

 自宅待機命令などと公益通報との関係性を否定しています。そのうえで、施設側は朝倉さんについて「業務命令に従わず利用者にとって重大なサービスを休止させた」こと、鈴木さんについては「言動がパワハラにあたるのではないかという複数の報告があった」こと、吉田さんについては「職場への不満を述べて職員を不安にさせた」ことなどがそれぞれの処遇につながったと主張。双方は真っ向から対立したまま裁判は今も続いています。