調理師免許も持ち…夢は“敷居の低い店”を作ること
怜音さんには一つの夢がある。
(怜音さん)
「すごく好きなんですよ、料理が。誰にも邪魔されないし」

調理の専門学校にも通い、調理師免許も持っている。
(怜音さん)
「出来上がりです。きょうのテーマは…男のクリームパスタ」

そのお味は…
(怜音さん)
「いただきます。おいしい。普通にお店で食べても違和感ない」

飲食店で働いたこともあるが、チックが原因で長続きしなかったという。
夢はいつか、自分の店を出すことだ。

(怜音さん)
「僕と同じチックの病気を持つ人は普通の店に行くのがしづらい人も多いので、そういう人も足を運べるような”敷居の低い店”が作れたら良いなと考えています。今は自分自身準備期間でお金も必要な分そろっていないので、それを作るために頑張りたいと思います」

病気と付き合いながらいつかは夢を叶えるため、怜音さんはきょうも名古屋の街を走る。
普段は物静かな編集マンが…
このVTRの編集も終わりに近づくころ、普段は物静かな編集マンが突然、私にこう打ち明けた。
「僕の息子も、もしかしたら“チック”なのかもしれない」
小さい頃から息子は、鼻を鳴らしたり首を動かしたり癖が治らず、父親として叱ったことも少なくないという。
「もっと早くこの病気のことを知っていれば、別の対処ができたかも知れない」
完成したVTRを見て編集マンはこう呟いた。
「チックで悩む人が、怜音さんを見て希望を持ってくれるといいね」

取材:CBCテレビ報道部 栁瀬 晴貴(25)
福岡県出身 2019年 法政大学経営学部卒業。CBCテレビに入社し、報道部で記者4年目。
愛知県警担当や遊軍の記者として、殺人事件や不正車検の実態、ドン横キッズ問題などを追う。
大学時代は劇団の立ち上げやマリンスポーツなど様々なことにチャレンジ。趣味・特技はハリコミ。週2回はウーバーイーツを注文。
