「代替滑走路」整備で滑走路を2本に…目標は「旅客数2000万人」
老朽化した滑走路の大規模改修や、空港の24時間運用を目的に、現在の滑走路の東側に新しく「代替滑走路」を整備する計画が進んでいます。

しかし1月、当初145億円と見込んでいた事業費が1.5倍を超える226億円にまで膨らむ見込みだと明らかになりました。
人件費や資材の高騰に加え、去年1月に羽田空港の滑走路上で起きた日本航空の旅客機と海上保安庁の小型機の衝突事故を受け、航空機が誤進入するのを防ぐため、滑走路整備には安全対策費がさらに必要になったということです。

この「代替滑走路」によって滑走路が2本になれば、発着能力は1.2倍に上がる見込みで、中部空港は2030年に現在の倍近い「旅客数2000万人」という目標を掲げています。
さらに、将来的には今の滑走路を閉鎖し、新たな滑走路を整備する構想もあり、実現すれば発着能力は1.5倍にまで高められると言います。

(記者)
「後6年で今の倍近い利用客の目標ですが見込みは?」
(中部国際空港 犬塚力社長)
「この地域もインバウンドの方が全く来ないかというと、リピーターが割と来るというデータもある。国としてインバウンドの取り込みが進んでいけば、チャンスはあるんじゃないか」
今回開港20年に際して、味噌の魅力で観光客誘致をという取り組みもありますが、取材陣からは素朴な疑問が…

(記者)「発酵食文化の魅力発信だけでは弱いような気がするが…」
(中部空港 犬塚社長)「発酵食文化は一つのきっかけだと思っている。観光スポットや食の魅力発信をどうやってやるんだということを地域をあげてやっていく最初のステップになるかなと思う」
空の玄関口は、その地域の大事な「顔」。世界に誇れる国際空港であってほしいというのは多くの人が思うところ。中部空港の運営会社は、6月には社長が代わり、また新たなスタートを切ります。