◆入手したトーク履歴 止まらない陰口の連続

息子の死から2か月後に第三者委員会が立ち上がった。しかし、インスタグラム上に残っていた誹謗中傷は誰が送ったかわからないため、クラスメイトらの「いじめ」と認定するには、あまりにもハードルが高かった。

そのため母親らは次の行動を起こした。息子の友達の協力を得て、加害生徒らでつくるLINEグループのトーク履歴を入手したのだ。そこには、仲間内で陰口を叩く会話が残されていた。例えば、下校途中に鬼ごっこのふりをして息子を置き去りにした日のこと。

生徒C「まいてまーす」
生徒D「ないす」「爆笑爆笑」
生徒B「くさ」
生徒A「こいつ一生ついてくるもん」「ゴールデンフィッシュ」
生徒B「金魚の糞やん」

息子の自殺後に、別の生徒グループがやりとりしたLINE履歴も入手した。そこには、反省する様子や、責任を感じる様子はほとんど感じられない。

「なぜ俺らだけピックアップする?直接言うてないだけマシやわ」
「まじそれな」
「そら裏で人の悪口くらいゆうやろ」

母親は怒りを隠せない。「いじめを通り越して殺人じゃないですか。もう面白がって、人の命が亡くなってて。いくら嫌いな人間でもそんななるんかなって」