パーティー券を購入していた元自民党町議「『わざとやっているよね』っていうことですよね」

今回、裏金事件に関わったのは都議会自民党の都議ら26人。中抜き分は合わせて2873万円に上る。そのうち現職の都議は実に16人。
不記載額が最も多かったのは幹事長経験者の三宅正彦都議で332万円だった。
先月23日の謝罪会見で、こう述べていた。
三宅正彦 都議
「誠に申し訳ございませんでした。前例を引き継ぐような形で運用をしてしまったと。個人の額では、私が一番大きい額だと思うんですが、私はそれを会派に返納させていただいて、しかるべく処置をとっていきたい」

三宅都議は、伊豆・小笠原諸島などの『島しょ部』選出。私たちは、地盤の一つ、八丈島に向かった。
元自民党・八丈町議だった山下 崇氏。
都議会自民党のパーティー券を毎回、5枚から10枚ほど買っていたというが、2017年、“組織的な金集め”に疑問を感じ自民党を離れ、その後、都民ファーストに移った。
三宅都議の不記載額が、最も高額な332万円だったことについて…
山下崇 元自民党八丈町議
「(島しょ部の)有権者は2万人ぐらいしかいないんですけど、そこで一番集められるっていうこと自体も異常事態だと思いますし、パーティー券にはちゃんと書いてあるわけですよ。法律に基づいて開くパーティーだ、政治資金を集めるためのものだから。それを記載しない。それは“ミス”とか“慣例”とかっていう話ではなく、『わざとやっているよね』っていうことですよね。怒られてから修正するって子どもじゃないんだからと僕は思いますよ」
山下氏は、自民党の変わらない金権体質を批判する。
山下崇 元自民党八丈町議
「(パーティー券を)束にして渡して、(金を)集めてこれる人が上に行く。これですよ、1番の問題は。政策立案能力とかあまりない人がたちが、そうやってお金だけ集めて、業者とつるんでなんかやっているみたいなものは、やっぱり良くないと思うんですよね」

問題となったのは2019年と2022年の都議会自民党の収支報告書。
パーティー券を購入した17の団体を取材した。
東京都石油政治連盟
「複数の議員が別々に来て、それぞれから購入した時もありました」
パーティー券を購入したA団体
「都議が一人で来られて『大変なのでお願いします』と言われました。額は50万円、都議と相談して決めました」
パーティー券を購入したB団体
「手紙が来て、お付き合いがあったので、支援するために自分たちで額を決めて40万円分購入しました」
なぜパーティー券を購入するのか?都内に住む建設業の男性が、動機を語った。
パーティー券を購入した男性
「僕ら建設業っていう業界にいるもんで、上の役員の方たちから何枚か買ってくれないかと。それで断れないから払ってるっていう状態ではあります。団体として都議に色々と要望を言いやすくなるような流れはあるようです。僕らも“世の中が良くなれば”と思ってパーティー券の購入に至ってるのに、これがなんか逆方向といいますか、まずいよなっていう気持ちはあります」
今回、建設業の同業者からの批判を覚悟で取材を受けたという。
パーティー券を購入した男性
「僕も業界でこんなこと(取材)やってたら、多分怒られてしまうんじゃないかなとは思うんですけど、とはいっても世の中やっぱ良くなってないので。それもあって今回こういう取材があってもいいのかなと」














