取材中、1羽の成鳥が幼鳥に向かって飛んでいきました。

▼野鳥愛好家・中本純市さん
「(成鳥が)幼鳥のところいきました。追い出そうとしているんですよ」

縄張りは、わずか1~2キロメートル。その中に入ろうものなら、幼鳥であっても手加減しません。頭の羽をカンムリのように逆立てて、威嚇します。

頭の羽を逆立てるカンムリワシ

「他の猛きんと違って、動かない。なるべく運動をしないで、なるべく省エネで生きている。その中(狭い縄張り)でみんながギリギリのとこで生きてるわけですね。そこに若鳥やら幼鳥やらが入ってくれば、邪魔な存在でしかない」

しかし今、行動範囲の狭さに加え、開発などによる環境の変化がカンムリワシを追い込んでいます。

「昔は緑がつながっていたから、その緑の(縄張りの)隙間で生きていけたけど、今はその隙間すらなくなってしまった。寸断されちゃって。そうすると、その隙間がなければ幼鳥たちは生きていけないから、当然餓死しますよね。その状態が続いている感じですよね」

餌を求め道路わきに姿を見せることも