「選択的夫婦別姓に賛成です。しかし…」

選択的夫婦別姓制度は96年に法制審議会がすでに導入すべきという答申を出している。30年近くたってもこの議論をしているわけだが、立憲民主党は今国会で民法の改正案を提出し成立を目指すという。選択的夫婦別姓に賛成である公明党はどうなのか。斉藤代表は…

公明党 斉藤鉄夫代表
「我々は選択的夫婦別姓制度に賛成です」

とはっきり言いきった後、こだわったのが政府提出の法案として提出することだった。

公明党 斎藤鉄夫代表
「我々は政府提案の法律、閣法として出すべきと考えている。自民党も賛成の方が多いと聞いています。政治改革は政治家の周りの話なので議員立法でもいいが、世の中を二分するようなこういったものは政府提案でなければ…」

自民党と公明党で閣法として出すことにこだわる斉藤代表。しかし自民党はまだ法案も作っていない。選択的夫婦別姓を認めるというよりも「通称使用」を促進するような私案の方が議員から率先して発表されている状態だ。立憲の野田代表は斉藤代表に…

立憲民主党 野田佳彦代表
「私たちは与党を分断しようとして選択的夫婦別姓の法案を出すわけではありません。これまで議員立法出してきても議論にもなかったものを話し合いたいんです。政府の法案として出すべきというけど、大臣の何人かも賛成しているのに自民党では難しい。法案を出してこないんだったら、ストレートに是非こちらにお力添えいただきたいと…」

斉藤代表が言うように政府から夫婦別姓についての法案を提案してくるのならば、議論に乗るという野田代表。では、自民党が選択的夫婦別姓ではなく通称使用を促進するような法案でまとめてきた場合、公明党はどうするのだろうか。番組で聞いた。

公明党 斉藤鉄夫代表
「先ほども申し上げた通り、とにかくこれは自民党と公明党で選択的夫婦別姓になるように…まさにこれからの議論ですが…私たちはまだ自民党としてまとまると…そういう風に私たちの姿勢としてはまとまるように努力をしていかねばならない…まだ時間はあると。石破総理にも会うたびに言っています。実は総理は積極的です。何回も申し上げますが、法案は与党として出すべきだと…」

国際的にも導入するかどうかが注目されている選択的夫婦別姓。最終的に与党である公明党はどう判断するのか…法案の成否を大きく左右する法務委員会の委員長は衆議院が立憲民主党。そして参議院は公明党だ。やろうと思えば成立しやすい状態。世の中の根幹をなす法律なだけに国会議員の人たちには「党の都合」でなく国民のための議論を尽くしてほしい。

(BS-TBS『報道1930』2月10日放送より)