《経済的な困窮だけでない居場所を失う人たち》
家を失った人を、一時的に保護する活動をしている小川遼さんです。
・WHO CARES 小川遼 代表理事(32)
「ここはコミュニティスペース。イベントやったりするとか」

一時的な保護を受けている人たちが、楽器を弾いたり、映画を観たりすることができます。
また、コミュニティスペースとは別に、家を失った人が、一時的に生活することができるシェルターがあります。
シェルターの入所者は、経済的な問題を抱えた人だけでではありません。
認知症や精神障害で家賃が払えなくなった人、家庭内のトラブルやDV被害・児童虐待から逃げてきた人もいます。
・WHO CARES 小川遼 代表理事
「日常生活を一緒に送るのに近い、そうした環境の中で入所者の過去の話を聴けることもありますし」
《家族トラブルから逃れてシェルターへ…》
シェルターに入所したばかりの30代前半の女性です。
・入所者の女性(30代前半)
「ごはんも全然食べられなくて、寝られなくて、ずっと布団の中に…」

シェルターに入所して2週間の、30代前半の女性です。母親との関係がこじれて、祖父の家で暮らしていました。
しかし、祖父とも上手く行かず、家を出たということです。
・入所者の女性(30代前半)
「(母・祖父は)まじめ・厳しい人なので、仕事が続かないとか、ちゃんとした生活ができないというのが許せず、きつく言われたりすることもあったり」
実家や祖父の家で暮らしていたときは、精神的な苦しさから、生活リズムや体調が崩れて、昼夜逆転の生活を送っていました。
しかし、シェルターに入所してからは、規則正しい生活を送ることができているということです。
・WHO CARES 小川遼 代表理事
「昼夜逆転していただいても構わないというか…。勝手に、どうぞ夜型の暮らしを楽しんでくださいという感じなんですけれども」
「自発的に“なりたい自分”になる場所として、使ってもらえたらいいと思います」
生活に困窮する可能性は、誰にでもあります。だからこそ『労福会』は、気軽に相談できる団体を目指します。
・『北海道の労働と福祉を考える会』 山内太郎代表(49)
「ホームレスとか困窮者は、誰も助けてくれない。『お前、ダメだよ、それ…』って言われ続けてきた。でも『労福会』は怒らない。そういうところになれたらいい」