■おじさんと若者…見ている視線が違う
自ら経営者となってビジネスの世界を歩み始めるも、若手とぶつかることもあったという。
「つい説教をしてしまって『一緒に仕事するのが嫌だからもうやめます』と言われ、いやいや逃げるのかよと思った」
高校を中退し、夜の世界へ足を踏み入れた鈴木セリーナ。“元ヤン”の片鱗をうかがわせるも、ふと立ち止まる。「やっぱりこれからの時代をつくるのは若い人たちで、彼らと上手く付き合いをして、彼らが働きたいことを支える側に回らなければならない」

昭和生まれの人は怒られると、それも“愛情”というように勝手に変換できる人が多いが、フィルターを通さず目の前で起きている事象を受け入れているのが若者。鈴木セリーナはいったん、若い人たちの目線で仕事を考え、できることがあればサポートするスタンスに変えたと話す。
「彼らが言うこと全部を肯定した。箸を拾えても褒めるみたいに(笑)」

そして若手と仕事始めて3年目、良好な関係がいまも続いていると話す。当時を振り返ってみると「もう見ている視線が違うと思うんですよね。『整えられた草原を走っている』としながらも、彼らは彼らで苦しみ耐えていると気づき、私自身が反省した」