9月23日に京都・南丹市で開催された「4時間耐久三輪車レース」。その名の通り1周300mのコースを4時間ひたすら三輪車で走り続け、その周回数を競うというものです。レースには溶接などで自作した三輪車を使います。このレースに青春を捧げた工業高校生の姿を追いかけました。

“自作の三輪車”で初入賞を目指す工業高校生たち

 京都府福知山市にある京都府立工業高校の3年生・小畑康貴さん(17)。三輪車レースに出場するチームのキャプテンです。チームは機械テクノロジー科のクラスメイト6人で、自分たちでテーマを決めて取り組む「課題研究」という授業の一環として三輪車耐久レースに参戦することになりました。

 (小畑康貴さん)
 「1、2年生の時に3年生の発表を見る中で、三輪車の班が毎年一番面白いなと。先輩方は完走はしても入賞はしていないので、完走して入賞できたらなと思います」
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 チーム名は「イダテン」。学校では3年前からレースに参戦していますが、これまでに入賞したことはなく、目指すは初の5位入賞です。
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 (小畑康貴さん)
 「レーザー加工機という、レーザーでモノを切って加工する機械です」

 レースで使う三輪車はお手製。いらなくなった自転車の部品を組み合わせ、授業で習っている金属加工の技術を生かしながら作っていきます。さすがは工業高校生、パイプの切断はお手の物。1000分の1mmもの精度で金属の形を整えていきます。今回、製作過程で特にこだわったのはサドルの位置でした。

 (小畑康貴さん)
 「去年の三輪車は少し椅子が後ろ側にあるので、足が伸びた状態で全然力が入らないし、坂道でもタイヤが空回りして進まないという問題点があったので。サドルをハンドルに近づけて足が直角になるように」
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 レースに出場できるのは4人。チーム唯一の女性である津田光紀さん(17)はサポート役としてチームを支えます。

 (津田光紀さん)
 「(Q最初からこぐ気はなかった?)こぐ気はあったんですよ。でも3年生になって体力が落ちていって…動きたくない」