記録の残る5年間では最高額というおよそ1000万円の現金の落とし物。こちらは落とし主が現れ、無事返されたということです。

県警によりますと、現金の落とし物は去年はおよそ1億8000万円に上り、10年前と比べて2割ほど増えています。さらに落とし物は現金だけではありません。

(記者)「鹿児島中央署の忘れ物が保管されている倉庫です。中にはキャリーケースや自転車などもあり、およそ7000点が保管されています」

鹿児島中央署の保管庫


鹿児島中央警察署は、管内に県内最大の繁華街・天文館があることから、落とし物の数は去年は県内27の警察署でトップクラスでした。

Q.こちらにはたくさんの忘れ物が保管されているが、現金や貴重品も保管されている?

(鹿児島中央警察署会計課 小山博文課長)
「現金や貴重品はカギのかかる別の部屋で管理している」


県警によりますと、県内で多い落とし物は
3位・タオルやハンカチ
2位・財布
1位・保険証や免許証などのカード類
となっています。

変わった「落とし物」も

こちらは、インドやパキスタンなどに生息するヤモリの一種、ヒョウモントカゲモドキです。去年、鹿児島市内の路上で保護されましたが、落とし主は現れず、今は市内の男性が飼育しています。

(平川動物公園飼育展示課 桜井普子課長)
「落とし主が名乗り出てないということは、手に負えなくなって捨てちゃったのかなと考えられる。責任をもって飼うのと、万が一、逃がしてしまったら警察に届けて、手元に戻ってくるようにしてほしい」


こうした落とし物の届け出は、ここ数年は新型コロナの影響もあり減ったものの、全体としては増加傾向にあり、10年前と比べるとおよそ1.8倍になっています。ただ、落とし物を見つけた場合は、必ず届け出なければなりません。


Q.貴重品とか現金、ついつい拾ったまま持ち帰ってしまった人は何か罪に問われる?

ダメ、ゼッタイ


(鹿児島中央警察署会計課 小山博文課長)
「落とし物を警察署に届け出ないで持ち帰ってしまうと、遺失物横領罪に問われるので、落としものを拾った場合は、近くの交番・警察署に届け出をお願いします」


落とし物を持ち帰った場合、遺失物等横領罪で1年以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられ、実際に県内では去年、61人が摘発されています。
そして、何より落とし物を防ぐため、場所を移動する際はまず立ち止まって確認してほしいと、県警担当者は話します。

(県警本部会計課 桑波田博志理事官)
「落とし物を防ぐためにも、その場を離れる時に振り返って手荷物を確認するなど習慣づけてほしい。落とした人は困っているので、拾ったら速やかに警察署に届けるようお願いしたい」