薄井食品では豆腐を固める際に扱いやすい凝固剤を使用しますが、凍み豆腐用の豆腐には「にがり」を使用しています。

「にがり」を使用すると短時間で豆腐が固まるため管理は難しくなりますが、含まれる空気が少なく歯ごたえのあるより凍み豆腐に適した豆腐になると言います。
(薄井大輔さん)
「ここの感覚が長い年月で培った感覚。
Qその日その日によって違うんですか?
私も作る時、未だに父にこんなもんでいいかなって(聞いています)」

その後型に流し込んで一定の圧力をかけていけば凍み豆腐用の豆腐が完成です。
これを屋外に干して冷たい空気にさらすことで凍み豆腐を作っていくのですが…
(薄井大輔さん)
「近年暖冬傾向にありますので、なかなか外で凍らせられないということを感じている」
(凍み豆腐を外気で凍らせる写真)
Q、大体何度くらいが目安?」
「外気だとマイナス8度から9度くらいが凍み豆腐に適している温度です。」

薄井食品では6年ほど前から屋外に干すのではなく、冷凍庫に入れて乾燥させ、凍み豆腐を仕上げています。
2、3日かけて完成した凍み豆腐がこちらです。

長年の経験に基づいて凍結、乾燥させた凍み豆腐は、屋外に干してつくるものと比べても味は引けを取りません。
薄井食品自慢の凍み豆腐をおススメの食べ方でいただきます。

具材は凍み豆腐とダイコンの葉だけというシンプルな「干し菜汁」です。
(井丸キャスター食リポ)
「しっかりとした食感と、あと風味がすごくいいですね。大豆が詰まっている感じがするし、汁と凍み豆腐合いますね。冬にぴったりです」

薄井食品の凍み豆腐は、不定期で週に2回ほど市内にある農産物の直売所「ふれあい二戸」に出荷しています。

厳しい冬の寒さを恵みに変える先人の知恵が詰まった凍み豆腐は、この時期に食べることでありがたみが増す「真冬のグルメ」でした。