■6000人の名簿を布教活動に? 教団内部の映像を入手

自民党と旧統一教会の関係をめぐって、JNNは教団内部の映像を入手。そこでは国会議員の実名をあげて、選挙結果について語られていました。

久留米家庭教会 幹部
「この南福岡教区が関わっていた、選挙区の報告です」
2021年10月に行われた衆院選の結果を、信者たちに報告していました。

久留米家庭教会 幹部
「家庭連合のメンバーとしては最後まで祈って待っていたんですけど、『栗原票』と『公明党の票』を奪い返すことができなかったことが一つの敗因」

教団側が「最後まで祈っていた」のは、落選した自民党の原田義昭元環境大臣とみられます。他にも選挙支援をしたとみられる議員の名前が挙がりました。

久留米家庭教会 幹部
「鳩山二郎先生は見事に12万5366票獲得しまして、勝利しました。藤丸敏さんが9万2233票で、少し立憲が追い上げてきましたけど、勝ちました」

名前があがったのは、自民党(福岡6区)の鳩山二郎衆院議員と、自民党(福岡7区)の藤丸敏衆院議員。こう続けます。

久留米家庭教会 幹部
「まず、ここに鳩山二郎先生を迎えて、勝利の報告をしてもらう。また藤丸先生も、(大牟田市の)桑原誠市議からもうすでにきのう『なんとか藤丸さんを教会に連れて行きます』と約束していただいております」
さらに…

久留米家庭教会 幹部
「トータルで教区としましては『6007』という名簿を獲得することができました。『伝道勝利』に向けて、つながっていく名簿になっていくと思います」
選挙戦で獲得した名簿が「伝道勝利」、つまり、今後の信者獲得につながるというのです。
教団に“選挙支援”を行ったのか取材しました。

久留米家庭教会(選挙協力について)
「強制的には行っていない」
「個々人に任せている」
一方、鳩山議員と藤丸議員は、高額献金が問題視される旧統一教会から“選挙支援”を受けたのでしょうか。事務所に確認をすると…

鳩山事務所(旧統一教会との関係について)
「メディアの取材には一切答えない方針」

藤丸事務所(旧統一教会との関係について)
「選挙協力を頼んだことはない」
「(大牟田市の)桑原市議が教会に連れて行くと約束したのは、全くの嘘」
教団が名前を挙げた桑原誠市議は、藤丸氏の元秘書です。桑原市議も「なぜ私の名前が出たのか分からない」としています。
教団の内部映像が示唆する“選挙支援”の実態。しかし、鳩山氏も藤丸氏も自民党の報告書では“選挙支援”を受けた議員の中に入っていません。