和歌山県南部で建設中のトンネルでコンクリート内部に空洞や厚さが不足していた問題。発覚から2年以上が経ちますが、工事は全面的にやり直しとなり、未だ開通には至っていません。改めて当時の問題を振り返っていきます。

南海トラフ地震など災害時のう回路のはずだったトンネル

問題となっているのは、和歌山県串本町と隣接する那智勝浦町とをつなぐ、全長710mの「八郎山トンネル」。このトンネルは南海トラフ地震などの災害時に、国道のう回道路として地元住民らが避難する際にも活用する重要な道として整備が進められていました。トンネルは2022年の9月に完成、引き渡しされ、おととし12月に供用開始の予定でした。