村が約8割を出資する第三セクター「姫島車えび養殖株式会社」は、東京ドーム8.2個分の広さがあり、14面の養殖池を備えています。

会社は社員30人を雇用し、去年9億5000万円の売り上げを記録。また、真空パックの冷凍品は、姫島村で約40種類あるふるさと納税の返礼品の中でも上位に入る人気ぶりです。

しかし、1994年に思わぬ事態が起きました。輸入した稚えびが原因で病気が発生し、生産量が大きく落ち込みました。この対策として2023年3月、稚えびを独自に養殖する種苗センターが完成し、去年から本格稼働しています。

(販売担当・島崎幸成さん)「外海からポンプで一旦この施設に海水を入れて、ある一定の温度まで温めます。その温めた海水を稚えびを育てるタンクのほうに入れていきます」

センターの運用により健全な種苗を確保でき、稚えびが従来より3割以上増産できるようになりました。

(販売担当・ 島崎幸成さん)「より病気に強い稚えびを多く生産できれば、それだけ売り上げにもつながるので、良いことだと思います」

(大海靖治村長)「センターができたことによって、リスクが大きく下がったと思っています。大きな産業ですので、村としても色んな面でサポートしていきたいと思っています」

村はセンターの稚えびを海に放流し、天然の車えび漁にも力を入れていて、養殖とともに地域産業のさらなる拡大を目指しています。