就任早々、中国などに対する関税方針を表明したアメリカのトランプ大統領。自称「関税マン」の狙いはどこにあるのでしょうか?

トランプ氏の“関税戦争”始まる?日本の関税引き上がるか

上村彩子キャスター:
トランプ大統領はおそらく2月1日からメキシコやカナダからの輸入品に25%の関税を、中国には10%の追加関税を課す事を検討していると明らかにしています。

各国の反応は…

カナダ「断固とした対応を取る」
メキシコ「課税が課されれば別の課税で応えなければ」
中国「貿易戦争・関税戦争に勝者はいない」

トランプ氏の関税で日本にどんな影響があるのでしょうか?そして、大統領令の影響についても、詳しく見ていきます。

【メキシコへの25%の関税】について
日本の自動車メーカー、トヨタ、マツダ、ホンダ、日産などメキシコに多く工場を持っていて、アメリカに輸出しているため、自動車メーカーが影響を受ける可能性が大きいのではないかということです。

自動車評論家の桃田健史さんは「メキシコの工場から撤退せざるを得ない状況。拠点を移すための資金が必要となり、日本の自動車の値上げも考えられる」と話します。

【カナダへの25%の関税】について
アメリカの同盟国の一つですが、25%の関税ということで、早稲田大学の中林美恵子教授は「アメリカで社会問題になっている不法移民の流入阻止が目的では」としています。

早稲田大学教授 中林美恵子さん:
国境に接しているカナダ・メキシコは、あまりにも近いので色々なものが流入してきます。

トランプ氏は「フェンタニル」という合成麻薬の件も、特にメキシコに対して問題視していました。国境を接していれば色んな組織の人がいますので、両国に非常に厳しいことを言っています。

特に貿易の不均衡は両国とも大きいですが、今回、トランプ氏は不法移民のことを一丁目一番地の政権公約としてきたので、それもカナダに相当(影響がある)。実は、中国からカナダを通して不法で入ってくるという話もアメリカではされていました。