ルーマニア大統領選の結果にビビる『ドイツ』
「極右候補が現職の首相より票を集めた」この結果を一番重く受け止めている国は、おそらくドイツだと思う。
ドイツはこの2月に20年ぶりの解散総選挙が実施されることになっている。
国内の政治状況は非常に複雑で、最新の世論調査では、ショルツ首相の社会民主党SPDは3位。2位の「極右政党」AfD(エーエフディー)に大きく差を広げられていて、次の選挙では極右が躍進する可能性が高いともいわれている。
ドイツでは物価上昇や電気代の高騰などで政権に対する不満が溜まっていて、さらにメルケル前首相時代から進められてきた移民や難民の受け入れについても様々な思いがうごめいている。
私は先月、ドイツのマクデブルクのクリスマスマーケットに車が突っ込んだ襲撃事件を現地で取材した。容疑者の男は、移民政策に不満を持ち、移民排斥を掲げるAfDを支持していたとされている。
マクデブルク市民にドイツの現状について話を聞くと、どこかで聞いたような話が返ってきた。
「極右政党を支持するとは言わないが、どの政党にも満足していない。投票したい人がいないから選挙には行かない」
「私たちは日々の生活に格闘している。政治家は残念ながら、なんの苦労もわかっていない」
一向に生活水準がよくならない上に、移民が増えてどこの国籍かわからない人たちが地域コミュニティーに入ってくることへの不安や怖さなどが垣間見られた。
取材に行ったマクデブルクがある州は、特に極右政党が躍進している地域で、世論調査(2024年11月調査)では首位の中道右派政党と2ポイント差にまで迫っている。なぜ極右が台頭してきているのか、直接確認するためAfDに取材を申し込んだ。














