すい星のごとく現れたジョルジェスク氏とは?
ジョルジェスク氏とは一体、どんな人物なのか?
地元メディアによると、肩書は大学教員で、政党に所属しない親ロシア派の極右などと伝えていて、投票前の段階では、それ以外の正確な情報はほとんど分かっていなかった。
選挙活動は大規模な支援集会は開かず、ユーチューブやTikTokなどのSNS上で選挙戦を展開。とりわけTikTokで短い動画を投稿して主張を展開している。「ルーマニアファーストで反EU・反NATO」などを掲げ、ウクライナ支援については「明確に反対だ」と強調し、ロシア寄りの主張を展開した。
TikTokはルーマニアで最も人気のあるSNSの一つで、人口およそ1900万人のうち、およそ900万人が利用しているという。選挙期間中、ジョルジェスク氏のフォロワーは急増し、60万超に達した。
投稿内容は、政治的主張だけにとどまらず、柔道の投げ技を披露したり、民族衣装を着て白馬に乗ったりする映像(冒頭の写真、本人のYouTubeより)など多彩で、ロシアのプーチン大統領を彷彿とさせた。
そして驚いたのは、その反響の大きさだ。投票日の2週間前にはTikTok上でハッシュタグにジョルジェスク氏の名前が入った関連動画が世界トレンドランキングの9位に入り、視聴回数は数億回に達したという。