対策3「無花粉スギへの植え替え」

 では、(3)の「花粉を減らす・なくす」はどうなのか?期待されているのが「無花粉スギ」です。

 1992年に富山県で偶然発見された無花粉スギ。5000本に1本の割合で存在する、いわゆる突然変異したものです。その後、富山県・神奈川県の2県で、植栽や苗木の生産などで実用化が進められています。
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 他にも、花粉の少ない「少花粉スギ」の生産・普及が進んでいて、関西でも広がりつつあります。少花粉スギは一般のスギに比べて花粉量が80%~99%少ないとされています。

 早く全国のスギが「少花粉スギ・無花粉スギ」に替わってほしいものですが、今のペースでいくと、植え替えにかかる期間はなんと300年と言われています。植え替えを早めるには、国産の木材の消費量を増やし、日本の林業を活性化させる必要があります。

 林業が活性化すると、山の保全力アップに加え、二酸化炭素の吸収量も増加すると言われています。花粉を減らすためにも、日本の林業の活性が必要なのではないでしょうか。