トランプ大統領再び就任 大統領令連発は“独裁”に?

23ジャーナリスト 宮本晴代 氏:
21日、トランプ氏が次々に大統領令にサインしました。その一部、例えば▼性別は「男性と女性」のみ、▼連邦政府職員はリモートワーク禁止、気候変動に関する▼パリ協定からの離脱、こういうものに次々と署名をしました。

藤森祥平キャスター:
アメリカは、地球温暖化対策の国際的な枠組みからも離れるということですね。

23ジャーナリスト 宮本 氏:
実は、アメリカは過去に1回パリ協定から離脱したことがあります。それは前回のトランプ政権のときでした。ただ、気候変動はより深刻になってきています。先日はロサンゼルスで大きな山火事がありました。これから温暖化がひどくなるのに大丈夫?というところです。

小川彩佳キャスター:
パリ協定離脱も含め、就任直後に大統領令を連発しています。この動きをどう見ていますか。

プチ鹿島さん:
恩赦はちょっとありえないと思っていて、それこそ司法に対する怨念と復讐が始まったのかなと思っています。

なぜ僕が覚えているかと言ったら、1年前に宮本さんが「もし今年、トランプさんが大統領になったら2期目は大統領権限を強化する」と、おっしゃっていました。やっぱりその通りになってきていますが、このような“独裁”を進めていくのでしょうか。

23ジャーナリスト 宮本氏:
トランプ氏は、「独裁者に憧れがある」とよく言われています。
ただ、邪魔になっているのが三権分立です。そのうち議会は、トランプ氏の共和党が多数を握っていますけれども、2年後には中間選挙が控えています。ここで共和党が少数派に転落してしまうとやりたいことがやれないから、この2年間でやりたいことをやるのではないかと思っています。

今回の就任式を見てて非常に強く感じたのが、「王朝の交代」です。トランプ氏は、前回大統領を退いた後に刑事訴追をされていて、いわば王座を明け渡した瞬間に迫害されたという被害者意識を強く持っています。

バイデン氏も同じことを恐れていて、退任したら自分や家族が逮捕されるようなことがないように、実は就任式の数時間前に自分の家族を“予防的”な恩赦をしました。これは王朝の交代みたいなもので、私たちの知っている民主主義の手本という国ではなくなってきたんだなと強く感じました。

小説家 真山仁さん:
もうそろそろアメリカを手本にする時代は終わったということでしょうね。